ポップアートが予言の絵に!? 米国会議事堂襲撃事件とトランプ暗殺未遂事件を予言していたアートを発見!
世界を揺るがすアメリカ大統領選挙。なによりトランプ前大統領の動向は何かと話題になりがちだ。そんな世相を描いていたら、現実が追い付いてしまった……? スコットランドのポップアートが、新たな都市伝説の題材
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文=シークエンスはやとも 構成=倉本菜生 イラスト=ネルノダイスキ
霊界と芸能界、そして都市伝説界隈から世界を見る芸人が、気になる噂のヴェールをめくる。分断が争点となった段階で、既得権益をぶっ壊すという復活のレールは敷かれていた!?
今回から「噂のホウダン」を始めることになりました、〝視えすぎ芸人〞のシークエンスはやともです。この連載では、僕の耳に入ってきた、少し怪しくて、でもどこか興味を引くような噂話をお届けしていきます。
なぜか僕の周りには、都市伝説やオカルトにやたらと詳しい人が多いんですよね。その中には、「トランプ大統領に会ったことがある」なんて人もいて、驚くような裏話を聞くこともあります。
そこで連載第1回目は、先日行われたアメリカ大統領選挙にまつわる裏話です。
今回の大統領選挙について、僕はトランプ氏の圧勝になると予想していました。というのも、貧富の差が9:1以上の割合で分断されているアメリカ社会では、貧困層にハリス氏が刺さる要因がまったくなかったからです。しかし結果は、想定を覆す接戦でした。
とはいえ、トランプ氏が全面的に支持されているかといえば、そうでもありません。議会襲撃事件が象徴するように、トランプ氏の発言や行動には倫理的な問題も多い。また、トランプ氏は前回を「不正選挙」と訴え、バイデン氏への報復をほのめかす発言をしています。こうした言動から考えると、リテラシーがある程度高い層からの支持は今後も集まりにくいだろう、というのが正直な感想です。
では、なぜ今回トランプ氏が勝てたのか。勝因のひとつに「ストーリーによる世論形成」があります。暗殺未遂事件で跳弾を食らっても立ち上がった。庶民の生活を体験するため、マクドナルドでアルバイトをした。大統領選における一連の出来事は、「実は人情味のある人で、負けずに立ち上がってわれわれを助けてくれる」というストーリーを人々に食わらせたわけです。
そしてもうひとつトランプ氏にとって強運だった出来事が、世界を震撼させた「ディディ事件」でした。
ラッパーであり大物音楽プロデューサーでもあるディディ(ショーン・コムズ)が性的人身売買の罪で逮捕された際、ネット上では彼が主催したセレブたちの乱交パーティーにハリス氏が参加していたという噂が飛び交いました。そのパーティーには金融業界の関係者も多く参加しており、これは推測ですが、おそらく最初はトランプ氏へのヘイトを誘発するための捜査だったのではないかと思っています。金融関係者の悪事を暴き、「汚れた世界の象徴ともいえるトランプが再び大統領になるのは避けるべきだ」という印象を狙っていた。
そもそも「ハリス氏が参加していた」という噂については、証拠がまったくありません。この噂が広がった背景には、トランプ支持者たちによるX(旧Twitter)での情報拡散力が大きく影響しています。「真実かどうかは関係なく、都合のいい情報をどんどん発信していく」支持者がたくさんいたことで、トランプ氏にとって有利なストーリーが形成されたのです。
ちなみにディディは逮捕後、性的暴行などで逮捕されて変死を遂げたジェフリー・エプスタインと同じ刑務所に送致されました。ゾッとしませんか?「エプスタインと同じく、口封じされるのでは?」と……。
今回の大統領選を陰謀論的な視点で見ると、さらに興味深い事柄が浮かび上がります。たとえば、トランプ氏は「エプスタイン事件」「UFOの存在」「ケネディ暗殺」について情報を開示すると発言していました。ムー読者の皆さんなら、UFO情報がいちばん気になるところだと思いますが、僕は情報の開示はないと考えています。「大統領になるとUFOの真実を知ることができる」なんて話があるものの、もしそれが本当なら前回の就任時にすでに行っているはずだからです。
逆に、これらの情報が仮に真実として公表されれば、「ディープステート」の存在は否定されることになります。ディープステートとは表向きの政府とは別に、陰でアメリカを動かしているとされる闇の勢力のことです。僕自身、ディープステート的な存在はあると考えていますが、ネット上で語られるほど暗い存在ではないと思っています。
金融市場を支配する組織は、日本でいう官僚や経済団体と似たもので、「ディープステート」的なものと呼べるでしょう。このように考えると、ディープステートは存在しているものの、必ずしも隠された暗部として機能しているわけではない。一方で、トランプ氏が情報を開示しなかった場合、「やはりディープステートは存在する」という考えを人々の中に強く残すことになるかもしれません。つまり、何も表に出さないこと自体が「隠された存在」の証拠として受け取られるわけです。
そもそも、なぜトランプ氏が救世主、日本では「光の戦士」とまで偶像化されていったのか。そこには支持者の精神の限界があると考えています。アメリは豊かに見えますが、その富ほとんどが1割以下の富裕層に集中しています。同じ環境で育っても差が生まれるのが人間です。さらには、優れた環境にいるほど成長しやすいというデータもあります。ディープステート陰謀論は、こうした解決不可能な現実から逃避するためのメンタルケアの役割を担っていると考えられます。限界を迎えた人たちが、トランプ氏を偶像化し、救世主として崇めたのです。
ただし、こうした救世主思想は、国民が勝手にトランプ氏に投影しているに過ぎません。日本でも彼を英雄視し、神輿を作ってデモをする人たちまで現れましたが、日本にとって本当に救世主なのかどうかは疑問です。というのも、トランプ氏自身は「世界の平和」を望むような人物ではなく、あくまでアメリカの利益を最優先する「アメリカ・ファースト」を掲げる政治家です。安倍晋三元首相が亡くなった今、日本に都合のよい政策が取られる可能性は極めて低く、日米関係における利益享受もこれまでと同じようにはいかないでしょう。
でも、そもそも日本はもともと「単独の救世主」を待つのではなく、草木などさまざまなものに神を見出す国です。せっかく日本に生まれたのに「救世主待ち」をしてしまうのは、もったいない。
トランプ氏が大統領に再選したことで、世界は今後、さらに自己責任が問われるようになっていくかもしれません。でも、何かを神として心の安寧を見出せる文化がある日本人は、「救世主を待ち望む」ことに囚われずに心の支えを見つけ、変化していく――。僕はむしろ楽観的に構えていいんじゃないか、と考えています。
(2025年 月刊ムー1月号)
シークエンスはやとも
1991年7月8日、東京生まれ。吉本興業所属の〝霊が視えすぎる〞芸人。芸能界から実業界、政財界にも通じる交友があり、世相の表も都市伝説も覗いている。主な著書に『近づいてはいけない いい人』(ヨシモトブックス)、『霊視ができるようになる本』(サンマーク出版)など。
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