死後も人間の記憶や想念は永久に残る? 今週のムー的ミステリーニュース7選

文=羽仁礼

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    8月30日~9月5日に世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    死後の世界

    『週刊現代』9月7日号「最新研究でわかった『あの世』は存在する」では、「おかやま在宅クリニック」の尾崎容子医師が患者から聞いた話や、大門正幸中部大学教授のコメントを紹介する第一部と、『死は存在しない』の著者、田坂広志多摩大学大学院名誉教授が提唱する「宇宙のすべてがゼロ・ポイント・フィールドに記録されており、死後も人間の記憶や想念は永久に残る」という説の二本立てで死後の世界について考察。

    https://gendai.media/list/books/wgendai/49

    山の怪異

    『週刊現代』9月7日号「山の『恐い話』」は、登山者の神秘体験を紹介。登山家の今井通子は、グループを率いて前穂高岳を登山中、先方から下りてきた2人の男性に挨拶した。しかし、後ろにいた人には誰の姿も見えていなかったという経験を語る。2、3か月後、登攀口の岩壁の雪の下から、2人の男性の死体が見つかったという。山と渓谷社が今年6月にサイトで行ったアンケートによれば、113人中9割が山で心霊体験や不思議な体験をしたと答えた。

    https://gendai.media/list/books/wgendai/49

    新種の恐竜

     兵庫県立大学と同県立「人と自然の博物館」などの研究チームは9月3日、2007年に丹波篠山市の白亜紀前期(約1億1000万年前)の地層「篠山層群」から見つかった恐竜の化石が、角竜類の新属新種と確認され、「ササヤマグノーム・サエグサイ」と命名されたと発表した。「丹波竜」の発見者でもある地元の地質愛好家、足立洌氏が最初の化石を見つけ、その後に詳しい発掘調査が実施された結果、2023年までに計17点の化石が出土、他の角竜類とは異なる特徴があることから新属新種と断定された。「ササヤマグノーム」は原始的な角竜で、角や首回りのフリルはなく、全長約80センチ、体重10キロ程度。9月4日付『朝日新聞』朝刊「丹波篠山また新種恐竜」、及び同日付『毎日新聞』朝刊「新種の角竜類」に関連記事あり。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16025833.html

    天狗の正体

     9月4日、各曜日ごとに筆者が交代する『日経新聞』夕刊の連載記事「プロムナード」では、鳥類学者の川上和人氏が天狗の正体と進化を考察。鳥の特徴である翼、嘴、三前肢足の3点を基準にすると、鼻高天狗は人間に近いが、『ムー』の企画で訪れた御坊市歴史民俗資料館(和歌山県)で目にしたカラス天狗のミイラは鳥だと語る。さらに出現の歴史をたどった結果、最初はタカの仲間からカラス天狗が進化し、次第に鼻高天狗へと進化したとの考察を述べる。

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD217TL0R20C24A8000000/

    貝殻洞窟の謎

    貝殻洞窟の内部 画像は「Wikipedia」より引用

     イギリスの謎を紹介し続ける毎日新聞の篠田航一ロンドン支局長が、9月3日夕刊に「謎が渦巻く貝殻洞窟」を掲載。ケント州のマーゲイトにある、壁面がすべて貝殻で装飾された洞窟を紹介した。この洞窟は全長30メートルほどだが、壁面がすべてさまざまな貝殻で覆われている。1835年に掘削工事で偶然発見されたが、制作者も目的も不明。古代ローマ人やフェニキア人、テンプル騎士団によるものという説もある。

    https://mainichi.jp/articles/20240903/k00/00m/030/067000c

    埴輪生産の秘密

     9月4日付『朝日新聞』朝刊「埴輪生産の工程が集約」は、群馬県伊勢崎市で埴輪を焼いた窯とその工房跡、粘土を採取した跡などが見つかったことを報道。遺跡が確認されたのは伊勢崎市下触町の石山南遺跡・石山南古墳群。民間の開発工事に伴い、市教育委員会が発掘調査を進めていたところ全長4.5メートル、最大幅2メートルほどのトンネル状の窯が天上が崩れた状態で出土した。さらに、周囲の十数メートルの範囲内に4軒の埴輪工房跡と、粘土の採取跡が見つかった。これらは5世紀後半から6世紀初めに築造されたと考えられる。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16025690.html

    40億年前の衝突

    画像は「神戸大学」より引用

     9月4日付『朝日新聞』朝刊「40億年前に小惑星が衝突」では、木星の衛星ガニメデに40億年前に小惑星が衝突し、自転軸が大きく動いたことを突き止めた平田直之神戸大学助教の研究を紹介。ガニメデの軌道などから割り出した小惑星の大きさは半径150キロで、衝突によってガニメデには半径700キロのクレーターができた。衝撃でガニメデは約1000年間揺れ続け、自転軸は大きく変化した。痕跡が残る太陽系の衝突では最大級という。

    https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240903-65914

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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