怪物、奇病、人の業…! 漫画の神様・手塚治虫の“怪奇”作品選集が登場『手塚治虫の怪』

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    「漫画の神様」の織りなす恐怖……手塚治虫の怪奇作品セレクションが発売。

    手塚作品はこわかった!

     あらためて説明する必要もないが、手塚治虫といえば現代日本のコミック・アニメ文化に多大な功績を残した「漫画の神様」とも呼ばれる存在。『火の鳥』や『ブラック・ジャック』など生み出した名作は数知れないが、ちょっと気をつけて読んでいると、その作品のなかには妖怪、宇宙人、モンスターなど“怪奇”な存在が意外にたくさん登場していることがわかる。

     そんな手塚流怪談をたっぷりと堪能できるのが本書『手塚治虫の怪』。『ブラックジャック』の「人面瘡」をはじめ13本の読み切り作品が収録され、自然界が発する怨念や、人間の業をめぐる奇怪な話など、テイストも切り口もさまざまな「怪」が読み手を襲う。

     作品を通して生命やヒューマニティーといった重厚なテーマを問い続けていた手塚治虫。人間を考えるためは、ヒト以外のものにも目を向ける……あるいは漫画の神様は、そんな意識で異形のモノたちを描き続けていたのかもしれない。

    『手塚治虫の怪』(手塚治虫著、税込1,320円、山と溪谷社)
    https://www.yamakei.co.jp/products/2823049650.html

    webムー編集部

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