「AIでキリスト復活させる」前インテルCEO衝撃の転身理由! テクノロジーで強制再臨&ハルマゲドン突入へ!?
“AIキリスト”が登場するのか? そしてそれは、ハルマゲドンの始まりを意味するのか? 元インテル社CEOが転職したAI企業が「千年王国」を迎えるためのLLM開発を進めている。
記事を読む

これまで人間との接点がディスプレイとキーボードだけだった生成AIに新たな動きが起きている。人間との共存に最適化させ、現実世界に降りてきた「フィジカルAI」はどのように私たちの生活を変えるのか!?
ヒト型ロボットとAIのインターフェースとして利用する「フィジカルAI」が注目されている。目的は人間との連携だ。ロボットを通して人間の日常的な動きや思考をビッグデータとして取り込み、AIに処理させ、人間との共存に最適化させようというわけだ。AIが身体をもち、現実世界へ降りてくると捉えることもできる。
これは言うほど簡単ではなく、犬や猫に料理のやり方を教えるよりも難しい。ロボットには目と耳はあっても、それ以外のインターフェースは極めてお粗末だからだ。ぶつかっても壊れても痛くもかゆくもない、触覚もなければ味覚もなく、快不快の神経もない機械に、人間というソフトマシーンの扱い方を教えるのは大変だ。

一番手っ取り早いのは人間の模倣だろう。形だけ真似れば、それでOKというわけだ。これは工業用ロボットを導入する際に熟練工の動きをトレースさせたこととよく似ている。しかし、工場のような決まった作業を延々と繰り返す場合には適しているが、日常生活のように自由道が高い、偶発的なアクシデントの起こる空間ではうまくいかない。床におもちゃが落ちてたからといって、つまづいてひっくり返ってもらっては困るのだ。
そこで脳波と身体の動きをビッグデータとして取り込み、より自由度の高いフィジカルAIを作ろうという動きがある。脳のアルゴリズムを脳波や神経電位から読み込もうというわけだ。
2023年5月にアメリカ・テキサス大学は脳の血流から言葉を抽出することに成功したと発表した。脳内の血流を測定する機能的磁気画像共鳴法(fMRI)を使い、被験者が物語を聞いている時の脳血流を測定する。それをAIに取り込み、被験者に新しい物語を聞かせて、その時のfMRIのデータからAIが物語を再構成できるかどうかを試したのだ。細部には違いはあるものの、大筋では読み取ることができたという。
2025年に入ると、米カリフォルニア大学とスタンフォード大学の研究チームが相次いで四肢の麻痺した言葉の話せない人の脳に小さなチップを埋め込み、AIと組み合わせて思考を言語に変える実験に成功した。
顔の神経と口の神経の活動を読み取り、言語化する仕組みで、正確には思考を読み取っているわけではない。精度もまだ低く、12万5,000語と照らし合わせた誤答率は23.8%とまずまず。そしてまったく喋れない人が毎分62語または78語で発話すること(通常人の場合、毎分160語なのでかなり遅い)に成功したのだ。
こうした技術は「マインドキャプショニング(脳解読)」と呼ばれ、頭で考えた文章がそのまま出力されたり、頭の中で想像した映像を出力するなどの研究が行われている。

人間の動きはロボットのように正確ではなく、かなりの幅の中で動いている。さらに、利き手や利き足と反対の手足とでは動きの正確さが異なり、個人差も大きい。自律型のロボットができるまでは人間の動きをロボットにトレースさせて操作する方法が必要になるが、遠隔地からの操作になると通信を使うため、情報の圧縮解凍の過程でわずかなタイムラグが生じ、動きが固くなるうえにズレてしまう。
手術ロボットや宇宙での作業ロボットのように、通信による遠隔操作が必須となるロボットの場合、このタイムラグをどう埋めるかが課題になる。
NTTコミュニケーション科学基礎研究所の髙木敦士特別研究員は、AIに人間の動きを予想させ、コンマ数秒のタイムラグを埋めるプログラムを開発している。触覚のインターフェースがないため、精度には限界はあるが、それでもタイムラグがなくなることで従来よりもスムーズな動きを実現した。
日本のH2L株式会社では、筋肉の電気信号を捉えてロボットやデジタル空間のガジェットに動きを反映させる製品を製造している。椅子に座って、頭で考えるだけでロボットを操作するというSFのようなことや体の動きでゲームのアバターを操作したり、町にいながら農園のイチゴ摘みロボットを操作していちご狩りを楽しむといったことができる。

脳波をAIで分析させ、学習させることは単にロボットを動かすだけではない。これまで可視化されなかった人間の勘を産業に利用できる形に変えることになる。
株式会社マクニカでは、熟練工の技術と脳波の関係について調べている。熟練工は他の人には聞こえない小さなノイズやわずかな歪みを見つけたり、製品検査で画像ソフトも見つけられないバグを見つけることができる。AIに熟練工の脳波と検品を関連付けて学習させ、それまで機械では発見できなかったバグを熟練工と同レベルで見つけられるソフト「SenseI(センスアイ)」を開発した。
他にも求職者と会社の相性を可視化したり、色や音と快不快といった消費者の嗜好を関連付けてマーケティング生かすといったこともできる。
ユニークな試みとしては、株式会社進鳳堂が中心となって、AIと愛情の関係を脳波から調べる団体「アモーレAI会議」が起ちあがった。同社はAIを使った英会話サービスを提供しており、そこにユーザーとの相性や感情も組み込むことを想定、さらに感情そのものを脳波や画像データからAIに学習させようとしている。愛とは何か? を脳波から探ろうというわけだ。
AIで脳波を読みこむ技術は工場や医療だけではなく、広く産業全体を変えていく技術だ。予想もしない使い方が登場するだろう。とはいえ、お互いの脳波で結婚を決めました、みたいな未来、見たいような見たくないような……。
久野友萬(ひさのゆーまん)
サイエンスライター。1966年生まれ。富山大学理学部卒。企業取材からコラム、科学解説まで、科学をテーマに幅広く扱う。
関連記事
「AIでキリスト復活させる」前インテルCEO衝撃の転身理由! テクノロジーで強制再臨&ハルマゲドン突入へ!?
“AIキリスト”が登場するのか? そしてそれは、ハルマゲドンの始まりを意味するのか? 元インテル社CEOが転職したAI企業が「千年王国」を迎えるためのLLM開発を進めている。
記事を読む
世界初の「トランスヒューマン」はすでに誕生している!? AIを脳に組み込む非人道的実験の詳細を米元軍人が告発!
「トランスヒューマン」はすでに誕生しているのか――!? AIを脳に実装する非人道的な極秘プロジェクトが行われていることが元米軍人によって暴露された!
記事を読む
シミュレーション仮説の証拠は聖書に記されている? 創造主とはAIか… 物理学者の衝撃結論
我々の暮らす世界はコンピューターシミュレーションであるという「シミュレーション仮説」。支持者も少なくないこの仮説について、ある物理学者はキリスト教の聖書に記されていると訴える。
記事を読む
君は母親に「人類が滅亡するわよ!」と警告されたことはあるか?/医者にオカルトを止められた男(2)
「カムカムエヴリバディ」でも描かれたように、1970年代は「人類滅亡」はお茶の間レベルの身近な話題だった。 医者によって「オカルトという病」を宣告された男・大槻ケンヂが、その半生を、反省交じりに振り返
記事を読む
おすすめ記事