「日月神示の大峠二〇四四」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    日月神示の大峠二〇四四

    坂東忠信 著

    元警視庁刑事が語る、日月神示の解説書

    『日月神示』とは、昭和19年以後、画家・神道家の岡本天明が「高級神霊「国常立神」から受信した、神界文書。受信者である天明自身にもその意味が解けず、「8通りの読み方がある」ともいわれる、謎と神威に満ちた文書である。
     本書は予言書であり、またあの世とこの世の仕組みを説き明かす指導書でもあるこの神示に基づき、まさに今の時代の日本人の採るべき道を指し示さんとする意欲作だ。

     著者・板東忠信氏は元警視庁刑事で、長年にわたり「北京語を武器に中国人犯罪の捜査に携わっていた」。退職後に作家に転じ、保守派論客として活躍。本書は25作目の著作であり、前著『六六六と666 』(青林堂)は、かつて本欄でもご紹介した。 
     警視庁在職中に、1400人もの中国人を取り調べて「1400回は騙され」たという著者は、その身をもって不法移民や偽装難民の脅威と対峙してきた。
     そうした体験から、現在という時代こそが、まさに『日月神示』に示された「大峠」「建替の時」である、と喝破する。そして何しろ著者によれば、「この本をお手に取る方も、日月の神様と何らかの強いご縁があるかたのみ」なのである。
     非常に親しみやすい文体ですらすらと読めてしまうが、その内容の深遠さゆえに、再読、三読は必須。むしろこれまで『日月神示』に感心のなかった人ほど、目を通しておくべき教養書といえるだろう。

    青林堂1980円(税込)

    (月刊ムー 2025年12月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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