国際政治経済学者が解釈!「封印されたノストラダムス 世界崩壊の黙示録」/ムー民のためのブックガイド

文=羽仁 礼

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    封印されたノストラダムス 世界崩壊の黙示録

    浜田和幸 著

    国際政治経済学者が解釈するノストラダムスの予言

     五島勉が、人類滅亡の年と断じた1999年。さしたる事件もなく経過して、それまでのノストラダムス熱は、日本では一挙に冷めてしまった。
     とはいえ、ノストラダムスと彼の予言は不滅である。
     1999年に起きる、大惨事や大異変を予言しているとされた数々の四行詩は、適用年代を変更して、ネットや各種の書物で、繰り返し引用されている。
     本書もまた、そうしたノストラダムスの、予言研究書のひとつである。
     ただ、著者の経歴が少し変わっている。
     著者の浜田和幸は、アメリカのジョージ・ワシントン大学で政治学博士号を取得した後、アメリカのシンクタンクや、アメリカ連邦議会調査局経済部で働いた国際政治経済学者であり、2010年から2016年まで参議院議員を務めた元国会議員だというのだ。
     そのような人物が、ノストラダムス研究に手を染めているというのは、少々不思議な気もするが、著者は議員時代から、911アメリカ同時多発テロは自作自演であったとか、2004年のスマトラ沖地震は人工地震だったなどと、「ムー」的な主張を繰り返していた。
     本書でも、2025年には中国が原因でアメリカが内戦となる、25人の世界的な指導者が想定外の死を遂げるなど、悲劇的な事件を予告しているが、これらの解釈についても、時間が決着をつけてくれるだろう。

    ビジネス社 1760円(税込)

    (月刊ムー 2025年8月号掲載)

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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