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いずこからとも知れない無気味な音が響き渡る「アポ化リプティックサウンド」現象がアメリカで多発している。これらの爆音は黙示録の到来を予言するのか?
世界各地で報告されている怪音現象。ヨハネの黙示録を意味する「Apocalypse(アポカリプス)」から、アポカリプティックサウンドとも終末音とも呼ばれているが、アメリカでは空から謎の轟音が鳴り響いたとして、911ダイヤルがパンクするという騒動が起きている。
新約聖書「ヨハネの黙示録」によると『第七の封印が開かれた時、祭壇の火で満たされた香炉が地上に投げつけられ、雷、様々な音、稲妻、地震が起きる』という。そして7人の天使が神から与えられたラッパを吹きならすと、地上には次々と厄災が起こり、ついに世界は終末を迎えるのだ。
2021年1月2日。静かな寒い日の夕方。アメリカ・ノースカロライナ州で突如「爆発音が聞こえた」などの通報が殺到、消防や警察が出動する騒動が起きた。
SNSへは「大砲が発射された時のような炸裂音がした」「すぐ近くを戦闘機が飛行したのか?」「建物の壁や窓が揺れた」などの書き込みが相次ぎ、その報告はノースカロライナ州中央部を中心に約100kmにも及んだのだ。
しかし、周辺で火災や爆発などは確認されず、米・地質調査所も「この地域では過去24時間、地震や雷、稲妻といった気象現象も起きていない」と発表した。
正体不明の音について次々と現地メディアが報じる中、今度はフロリダ州、ケンタッキー州、オハイオ州でも同時多発的に謎の轟音が発生。のべ数千人から911(緊急通報)ダイヤルへの問い合わせが殺到し、ついには回線がパンクするという事態となった。ここでも家を揺らすほどの大きな音がしたということだが、やはり火災や爆発、地震などの気象現象は起きていないという。
謎の轟音現象はアメリカ南東部を中心に発生しているのかと思われたが、ついにはアメリカ南西部カリフォルニア州サンディエゴでも発生。ここではで約10日に1回という頻度で報告されており、あまりの事態に米地質調査所は「“ソニックブーム”ではないか」とSNSで異例の見解を発表したのだ。
ソニックブームとは戦闘機などが超音速で飛行することにより生じる衝撃波のこと。地質調査所は、サンディエゴに海軍戦闘機の拠点となる基地があることから、謎の音の正体を軍事演習などによるソニックブームの可能性を指摘したのだ。しかし、海軍スポークスマンによると「音速を超えるジェット機の飛行演習は海岸から離れた場所で行っている」として、軍用機に起因するものではないことを公式に発表している。
他にも、その正体について火球や異常気象など様々な憶測が飛び交っているが、いずれも決定的な証拠はない。
この謎の音の正体はアポカリプティックサウンドなのか、それとも海軍が行っていた秘密の軍事演習だったのか。
どちらにせよその封印が解かれる日を待ちたいと思う。
(2021年5月3日記事を再編集)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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